「君には君の生活があって、俺には俺の生活があるわけ。分かる?」 「分かります」 「だからそんな事しなくていいって言ってんの」 「でもあたし達」 「とにかくそういう事。じゃあ行ってくるから」 北原さんはそう言うと本当にさっさと家を出て行ってしまった。 「あたし..バカみたい」 ぽたぽたと零れる涙を必死に拭いながら 下げられた食器を洗いにキッチンに入った。