初めてこの家に来た日のこと。
自殺をしようとしたあたしを翔さんはなんだかんだ言って助けてくれた。
二度目に来た時には
あたしたちは一緒になることを決めた。
いろいろなことがあった
楽しいことも悲しいことも
嬉しい事も辛い事も
全部全部この家で起きた。
この
二人が住むには広すぎる部屋で。
「柚子」
翔さんじゃない、この声の主は
「西山さん・・」
真っ暗な中、西山さんが確かにあたしの隣にいた。
ずっと・・いてくれたのかな。
「悪かったな」
小さな声は
何もない部屋によく響く。
「いいえ、大丈夫です」
「さっきのこと。お前はなにも知らなかったんだな」
「はい」


