「知らなくて当然っちゃあ当然だよな。この話は俺しか知らないし」 あたしから視線を窓へとそらしながら話を続ける西山さん。 「そんな・・じゃああたし達はもう」 「そう。お前があいつと会う日は来ないよ」 ずどんと重たいものが頭に降ってくるような痛みを覚える。 あたしが 翔さんと もう会えない? 「タクシーを止めてください」 「は?」 「だから止めて!!」