「なに?知り合いだったの?」
「あ、ハイ。昨日初めて話したんですけど」
「昨日?」
「柚子さん、今日は楽しんで行ってくださいね」
昨日のことが嘘みたいな笑顔。
「あ、ありがとうございます」
「智香子、翔の場所まで案内してくれ」
「かしこまりました、社長」
お辞儀をした智香子さんはおじいさまの隣につく。
歩きだした二人にもういちどお辞儀をすると
「柚子さん、離婚届は早めに頼むよ」
急に突きつけられた現実に何も言い返せなくなる。
「おじい様それは一体・・」
「何でもないんだよ、さぁ行こうか」
質問した智香子さんに何でもないように笑顔を向けて
そうして二人はその場から離れた。


