年上王子様とのアリエナイ××①



どこか怒ってるように見えるのはあたしだけ?

「ありがとう、でもあたしなら大丈夫だから」

笑顔を作ってそう言うと、

それ以上は見つめられなくて、

さっき飲んだばかりのウーロン茶にまた手を伸ばした。


「だったらさ、こっち見て言ってみろよ。大丈夫だってさ」

少し強い言い方に

何も言い返すことが出来ない。


「一人で抱え込むなって」


抱え込むなってそんなこと・・


「別に抱えてるわけじゃないよ?」

ただ・・わからない。

翔さんの気持ちが・・・

ブンブンッと首を振る。

ここでぐだぐだ考えたって仕方ないよね。

実際に男の人の意見も聞いてみたい。


「あのね・・祐君」

「んだよ・・」

う・・・怒ってる・・


「あの、ね。祐君はさ、好きな人と・・その・・キスしたいとか・・想ったりする?」

「は?」


「だから・・キスだよ!!祐君は好きな人としたいって・・その・・・」


なんだか言ってて恥ずかしくなる。

「あのやっぱり!」

撤回しようとしたあたしに

「想うよ、当たり前じゃん」

照れたような顔をしてそっぽを向いた。