すると、奈々子ちゃんが私の手から答案用紙を奪ってそれを大塚君に見せていた。


「見て見て!超高得点!!」

「ちょっ!奈々子ちゃん!?」


慌てて奪い返そうとしたけど、すぐに大塚君の手に渡ってしまった。


「おー、すげぇ!神崎頑張ったもんなー」

と、大塚君は答案用紙を見ながらそんな風に声を漏らした。


「…大塚君のお陰だよ。…えっと、ありがとう」


「俺なんかにお礼なんていいよ。

神崎が頑張った結果だろ?もっと堂々としてろよ」


大塚君にそんな風に言って貰えたことが嬉しかった。

でもやっぱり大塚君のお陰だと思うから、なんだか申し訳ないようにも思った…。