空へ。‐夢の先‐

次の日。



紗姫「よし…じゃあ行ってきます!」

母「行ってらっしゃい!ちゃんと真っすぐ帰って来るのよ」


今日から寮に入るんだから、と付け足す母さんの笑顔を背に



あたしは玄関を出て学校へ向かった。



麻姫「………………」




─────────…




紗姫「…ん!?」


春花と喜美と話しながら登校してると、校門に見知った姿があった。



喜美「どした?」

春花「…高木の制服じゃん」



あれこれ考えてる間に、こっちに気づいた成二と、ナンパしてた連れの蓮。



成二「………………」

紗姫「…どうしたの?、」

成二「…思ったより大丈夫そうじゃねぇか」

紗姫「……ああ、おかげさまで」



それだけ答えたら
成二は少し笑って、あたしの頭を軽く手のひらで押して通り過ぎていった。



成二「行くぞ蓮、」

蓮「はぁ!?ちょ、待てよ!え、ガチ!?こんだけ!?てか今からどこ行くの!?」

成二「朝飯食った?」

蓮「人の話聞いてねー…。

…食ってねーけど?つーか北村来るとか急だったし!」

成二「…付き合わせて悪かった。

…何かおごる。」

蓮「………成二…、

…バ、バカ!そんなもん気にすんなよ♪♪」






紗姫「………はは!」

春花「ねぇ、紗姫何あれ?」

喜美「まっさか…彼氏!?☆」

紗姫「は、はぁ!!?
そんなわけないじゃん!!」

春花「あっやし〜!」

紗姫「マジなんにもないから!!」


内村「なかなかイケメンじゃん?」

橋口「よかったな〜前川!!ははは!」

田中「多分逃がしたらもうダメだぞ」


紗姫「わ!?

ちょ、お前らいつからいたんだよ!!」



逃げるアホ男子3人を追いかけて校門に入る。

喜美と春花が笑ってるのが横目に見えた。