空へ。‐夢の先‐

新着メール3件。


1件目は、あたしがお風呂に行くのに部屋を出た直後だった。

何人かに一斉送信されている。


2件目は、あたしがお風呂に入ってる頃。

3件目は、本当についさっきだった。






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From:龍くん
本文:自分で決めておいて、最初はどうなるかと思ったけど
俺はお前たちメンバーに出逢えて本当に良かったと思ってる。

至らない指導者だけど
教えていきたいことはたくさんあるから、こんな俺にでもついて来てくれたら嬉しい。

これから1年間よろしく。
それぞれの夢に向かってがんばろうな。

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From:カツラギ
本文:シュークリーム、好評だったよ。ありがとう

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From:成二
本文:おう。

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紗姫「…はは、何だこれ」


おうって。

他にもっと何かないのかよ。



成二らしくて、なんか笑えた。


鼻くそ飛ばしてるデコメ絵文字だけをつけて送り返した。



するとすぐに電話の着信音が鳴った。



成二《おい何だよコレ、気持ちわりぃな》


少し笑った声が聞こえた。


紗姫「はは…可愛いでしょ」


反対にあたしの声は震えていた。



成二《……………》

紗姫「……………」

成二《…何かあったのかよ》

紗姫「………………」

成二《…おい、》

紗姫「…妹…殴っちゃった」

成二《あ゙?》

紗姫「……父さんのこと…"本当の親父じゃないくせに"って言ったから…、

キレちゃって…」

成二《……………》

紗姫「"お前の妹なんかうんざりなんだよ"って言われた…」

成二《………………》





紗姫「…バカだよね…、」

成二《……ほんっとバカだな!》