おそるおそる綺麗な玄関を開ければ、リビングから顔を出したのは

みんなの姉的存在、美和ちゃんだった。




美和「あ、紗姫!やっと来た♪」

紗姫「美和ちゃん!遅くなってゴメン!

もうみんな来てる?」

美和「来てるよ〜!いまDVD見たり色々してて盛り上がってるからはやくおいで!!」

紗姫「いえーい♪」



美和ちゃんと話しながら、奥へ急いだ。




賢人「美和!ちょっと料理手伝ってくれ!

コイツらマジ遠慮しらねーよ!;」


美和「おっけー、ほんとアンタら食い過ぎ!!」


蓮「いーじゃん美和ちゃんお願い♪」

寛「ケチケチすんなよー!!」

優也「これもおかわりー」

隆「お前ら…、」



他の連中もそれぞれ盛り上がってるけど
可愛いを通り越しているのは高木演劇部のバカ3人。




紗姫「あ、ねぇ賢人くん!あたしも何か手伝おうか?」

賢人「え、いいの?」

紗姫「全然!何でも言って♪」

賢人「じゃあ成二と買い物行って来てくれないかな?」

紗姫「へ?成二?」



周りを見渡しても、成二の姿はない。



賢人「かなりの方向音痴らしくてさー。

頼んだら5分でとんでもないとこに着いちゃってんの。

俺今から行こうとしてたんだけど
見ての通り手離せなくてさ…


来てもらったばっかで悪いんだけど…」



申し訳なさそうな顔をする賢人くん。

つーかどこのゾロ(ワン●ース)だよ。



紗姫「全然大丈夫!
全然行ってくるよ!」

賢人「ほんと悪いな!

もしかしたらまた勝手にウロウロして迷ってるかもしんないから

一応成二の携帯教えとくよ」


紗姫「あ、うん。ありがと!」


そうして赤外線で成二の番号を受け取ると

とりあえず今いると聞いた場所へ向かって歩き出した。