紗姫「──…美樹ちゃーん!!」
美樹「……!!」
校門の前で、必死に探してその姿を見つけた。
周りの友達にゴメンねと言いながら、校門を出てあたしに駆け寄って来てくれた。
紗姫「ゴメンね?」
美樹「いえ!気にしないで下さい!」
紗姫「ちょっと…、話せる?」
美樹「はい!全然!」
紗姫「……あとさ、」
美樹「??」
紗姫「タメ口でいいから…、紗姫でいいし」
少し照れ臭くて
視線をそらすと、美樹ちゃんは満面の笑みを向けてくれた。
***
近くの公園のベンチで2人して座る。
遊具では何人かの小さな子たちが楽しそうに笑っていた。
美樹「…成二のことだよね?」
紗姫「うん…、
きっとお芝居好きなはずなのに
何であんな、龍くんに素直にならないっていうか
反発するんだろうなあって…」
美樹「…龍兄ちゃんは成二の壁だったからなぁ…」
紗姫「壁?、」
美樹「うん…、成二ね、龍兄ちゃんの影響で4歳から劇団に入ってたんだ」
紗姫「4歳!?」
美樹「うん、大きくなっても頭の中は芝居のことばかりで…
小学生からは野球も初めて
勉強そっちのけでずっと年がら年中芝居と野球のことばかりだった…」
紗姫「…………、」
美樹「…でもいつからか、周りの大人が龍兄ちゃんと成二を比べるようになっていったの」
美樹は、
あたしに向かって悲しそうな顔で話す。
美樹「龍兄ちゃんが芸能界で活躍してて…
成二も追いつこうと必死に努力したの
でも周りはそれを認めてくれなくて…、
きっと芝居は成二にとって苦痛になってたんだと思う。」
紗姫「そっか…、」
周りに自分を認めてもらえない気持ちは、確かに辛い。
聞いていて、胸がぎゅっと締め付けられるようだった。
美樹「……!!」
校門の前で、必死に探してその姿を見つけた。
周りの友達にゴメンねと言いながら、校門を出てあたしに駆け寄って来てくれた。
紗姫「ゴメンね?」
美樹「いえ!気にしないで下さい!」
紗姫「ちょっと…、話せる?」
美樹「はい!全然!」
紗姫「……あとさ、」
美樹「??」
紗姫「タメ口でいいから…、紗姫でいいし」
少し照れ臭くて
視線をそらすと、美樹ちゃんは満面の笑みを向けてくれた。
***
近くの公園のベンチで2人して座る。
遊具では何人かの小さな子たちが楽しそうに笑っていた。
美樹「…成二のことだよね?」
紗姫「うん…、
きっとお芝居好きなはずなのに
何であんな、龍くんに素直にならないっていうか
反発するんだろうなあって…」
美樹「…龍兄ちゃんは成二の壁だったからなぁ…」
紗姫「壁?、」
美樹「うん…、成二ね、龍兄ちゃんの影響で4歳から劇団に入ってたんだ」
紗姫「4歳!?」
美樹「うん、大きくなっても頭の中は芝居のことばかりで…
小学生からは野球も初めて
勉強そっちのけでずっと年がら年中芝居と野球のことばかりだった…」
紗姫「…………、」
美樹「…でもいつからか、周りの大人が龍兄ちゃんと成二を比べるようになっていったの」
美樹は、
あたしに向かって悲しそうな顔で話す。
美樹「龍兄ちゃんが芸能界で活躍してて…
成二も追いつこうと必死に努力したの
でも周りはそれを認めてくれなくて…、
きっと芝居は成二にとって苦痛になってたんだと思う。」
紗姫「そっか…、」
周りに自分を認めてもらえない気持ちは、確かに辛い。
聞いていて、胸がぎゅっと締め付けられるようだった。

