紗姫「へー、そんなデータまでチェックするんだ」


里緒「なんか本格的っすよね!」


沙也香「紗姫ちゃんで多分最後っすよ、」


里緒「だな!」


紗姫「え、どういうこと??」


沙也香「3日前ですよね?やったら多分メンバー選考の最後やと思います!」


里緒「ホントだ、うちらは結構顔合わせとかやってるもんな」


紗姫「マジか!何かすげぇ、
そういや色んな人いるもんな〜」



辺りを見回せば、本当に個性豊かだった。

まるで同じ人間はいらないというように。



里緒「あー、龍くんの映画楽しみだ〜!!」

沙也香「何役やっけ?レスキューの人?」

里緒「そそ」

紗姫「沢木さんてかっこいいよね」


「「やばいっす!!」」



里緒「あ…、あの不良いるじゃないすか、」

紗姫「あぁ!沢木さんに絡んでた!?」

里緒「そっす!あれ、龍くんのいとこらしいんすよ」

沙也香「うそやん!?」

紗姫「マジで!?」


里緒「マジっすマジっす!!」



あたしと沙也香は顔を見合わせてあんぐり。


あんな不良が沢木さんのいとこなんて…。




いまだに不機嫌そうに
窓の外を見る成二という不良の背中を見て

心のなかでそう言った。




─────────…



そして何分かバスが走り、着いた場所は大きなセットがあるところ。

映画の撮影だけあって、大規模で人も機械もたくさんあった。