「百合?どうしたのこんな時間に」 確か百合の家には門限があったはず… わたしがそう思っていたのがわかったのか 「親には奈々の家に泊まってくるって言ってきた」 それはいいけど… 百合はいつも人の目を真っ直ぐ見て話すのに今日は俯いたまま、目を合わせようとしてくれない。 「百合…顔をあげて?」 そう言ったらゆっくりと顔をあげてくれて 「奈々ぁぁ〜〜…」 百合の瞳から溢れんばかりの涙が零れた。