†奈々side†
絶妙なタイミングでインターホンが鳴った。
わたしは誰かが見ているわけでもないのに何故か慌てて健斗から離れた。
「チッ…いいところで」
「わたし、出てきますね」
不機嫌モードの健斗を置いてモニターで誰が来たのか確認した。
「………百合?」
俯いているけど、確かにモニターに映っているのは百合で。
「今日…泊めてくれる?」
いつもより元気がなさ過ぎる。
わたしは「わかった。」とだけ言って一階のドアを開けた。
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