「ありがとう、百合」 「どういたしましてっっ。今日はゆっくり休んでね。南にはわたしから連絡しておくよ」 あのままサボってきたからな… パタン 一人になり、静まり返る部屋。 一人になると余計にわたしの頭の中にあの写真が浮かび上がって、胸が苦しくなる… 「うっ…うっ…」 泣いても何も解決しないのに、自分を苦しめるだけなのに… どうしようもないくらい、健斗が好きだよ… 「好きっ…健斗…健斗…」 久しぶりの一人の夜は、ひどく悲しい夜だった―――…