奈々に向かってへらへら笑うチャラ男、元
「元君、来てたんですね」
「そりゃ香織さんの新作だぜ!?見に来なきゃ損だろ。発売したら瞬殺でどの店も売り切れちゃうからさ」
「ですよね」
元の言葉に頷く奈々
「百合も来てるけど、どこ行ったんだ?」
元が会場を見渡す
「健斗、奈々ちゃんちょっとこっちに来て」
母さんが少し遠くの方から手招きしてくる
「元、俺ら行くな。新堂によろしく」
「おぅ」
「百合に後で電話するって言っといてください」
「わかった。じゃあね〜」
元は手を振って去って行った
そして俺らも母さんのトコロへ向かった

