「明日、真希ちゃんに言うね。」 日常化していた夜の俊との電話で、 私ははっきりとこう告げた。 電話の向こうの俊は心なしかいつもより明るく、 「頑張れよ!」と言ってくれた。 それから、 一緒の番組を見て2人してツッコミを入れながら電話を続けた。 そのうち互いに無言が多くなり、ゴトっという音を最後に 電話の向こう側から音が聞こえてくることは無かった。 俊が寝たのだと分かり、 私は小さくおやすみを言って電話を切った。