こんなに泣いたこと 何年か経つと"思い出"って言葉で片付けられちゃうんだよね。 こんなに好きなのに いつかは薄れて、また別の人を好きになるんだよね。 それってなんか、 悔しいね…… そんな時、 ――ピーンポーン 突然インターホンが鳴った。 「……こんな時に」 あたしは重い体を起こし 玄関まで向かう。 ―――ピーンポーンピーンポーン 「はいはい、今出るから」 そう言いながら ドアのぶに手をかける。 そして、あたしは何も考えずドアを開けた。