そして、光志は、 「まあ、そろそろお掛けになって下さい」 と、言うと、 「ああ、すまないね」 と言っておじさんは あたしの向かいの席に座った。 光志はあたしの耳元で そっと耳打ちをする。 「何イライラしてんだよ」 あたしは口を尖らせて、 「別に」 と、小さく答えた。 それからは、 おじさんからの質問とか ぼちぼち答えながら 食事をする。 おじさんが来て 1時間が経った。 「ちょっとお手洗い」 そう言って あたしは席を立った。 お手洗いはすぐ 後ろにあったので 小走りで駆け込んだ。