え? ちょっと! 普通は来訪者を確認してからドア開けるもんでしょうが!! 父はこんな不用心なことしないし…。 だとしたらあの女か。 ったく、見かけ通りのバカ女ね! けど、私のあては外れていた。 出てきたのは…――父親だった。 え…? お、父さん? 何やってるのよ…。 不用心な…。 お父さんは無言のまま廊下に出てきて玄関の戸を閉めた。 察するにまだあの女がいるんだ。