日が沈み出した頃、病室の扉がノックされた。 「…おっす」 「久しぶり…」 病室に入って来た榊に一瞬驚いた。 榊は丸椅子に座り、口を開いた。 「調子どう?」 「…大丈夫」 そっか…と言って沈黙になる。 窓からはオレンジ色の陽射しが差し込んでいる。