「じゃあね、美嘉」 「バイバイ」 愛美と別れ、創ちゃんに家まで送ってもらう。 いつも手伝いの帰りに塾に寄ってくれる。 「今日も手伝いだったの?」 「…うん、でも来週から学校始まるから、明後日で終わり」 「そうなんだ」 夏休み、この時間だけが唯一、一緒にいられる時間だった。 外は暗く所々の家からいい匂いがしてくる。