「誰の趣味でもない!

ほら、早く整列して」


と気まずさをごまかすように長瀬くんを追い払う仕草をする


「先生ぶっちゃって……」


呟きながら横目でアタシをじとーーっと見る視線が……痛い

というか、こそばゆい

……っていうか、なんかやり辛い


「や~らしい」


――と通り過ぎていく



な、

やらしいって……

何よ……!!



言い返すこともできずに、長瀬くんの背中を見送っていると、かずまのつめたーい視線とぶつかった



氷河期突入



あわてて床に視線を避難させる

穴開けて、そこに隠れちゃいたい



と一人で内心あわあわしていると、ふと冷静な思考回路に到達する



……別に、アタシ何も悪いことしてないよね?

してないよ!

全然してない!!

なんでスカート履いてきたってだけでこんな気まずい思いしてるの、アタシ

悪くないんだから、全然



まるで言い返すかのように再びかずまに目を向けると、すっかり逸らされていた



……もうすでに眼中にないし!