それを実感した時。

藤堂秀人という男はカワイイ部下から気の抜けないライバルへと変化を遂げていた。







だから…かな。

藤堂とは正々堂々と戦ってみたくなった。

そうじゃなきゃ、いつか俺はコイツに高宮を奪われてしまう。

そんなイヤな確信もどこかにあった。







ま…。
高宮を藤堂から奪った時には、いろんなプラス材料が俺にはあった。





もちろんお互い強烈に惹かれあったのが一番の理由だけど…




アイツがどちらを選ぶか悩んだ時。
最後の決め手になったのは、やっぱり藤堂の婚約&彼女の妊娠発覚だったと思う。







アレがなければアイツが俺を選んだかどうかはわからない。









感情よりも理性を優先しようとするイキモノ高宮伊織。

どんなに“自由に生きろ”と言っても…、やっぱりアイツは理性と倫理観を優先する。