モ ウ ソ ウ



「..またその話か。ケケケ。」

松井は不気味に笑った。

「..殺したよ。夢の中で何度も何度も、心臓を突き刺してやったんだ。ケケケケ。」


楽しそうに話す松井を
見ていると寒気がした。

作り話がうまいな。こいつ。

「夢の中って事は、別に現実は変わってないんだろ?」


「..僕が目覚めると現実からそいつは消えてたんだ。」

そいつって、
身近にいる奴に
例えているのか?


でも別に死んだって
知らせが来ている
やつなんかいないし。


「誰を殺したんだ?」

「....父親だよ。勉強勉強ってうるさいし、すぐ兄貴とくらべるし、ムカつくから殺してやったよ!ケケケケ。」