仕方ない。 仕事をしよう。 まだ目を通してなかった書類を手にとる。 ……ふぅ。 いつもは気が向かない書類整理。 でも、今日は… 開いている窓から空を見る。 ちょっとずつ赤くなっているようだ。 ………彼女は、もう帰っただろうか。 変なやつに絡まれないといいけど… はっ と我に返る。 「……っ、ははっ…」 自分で自分がおかしいな。 また無意識のうちに、彼女のことを考えてるなんて。 彼女の赤く染まった頬が、頭に焼き付いたまま離れないなんて。 .