「…はぁ、はっ……」 慌てて階段を下りて、一年生の下駄箱を目指した。 もう廊下の電気は消えている。 薄暗い教室を横目に、ただ走った。 ――――…… 図書室を出てからおよそ40秒。 一年生の下駄箱にいる彼女を発見した。 丁度、靴を履いて… 出ていくところだ。 俺は、迷う間もなく 中川さんの肩に触れた。 なぜか…声をかけるより早く、手が動いていたんだ。 「ひゃぁあっ…!!?」 驚いたのか、大きな声をあげる彼女に 俺の背筋も固まったのは秘密… .