クラスメイトの視線の先を見て、声を出したのは紳だった。 「瀬那………橘?」 紳まで、驚いたような反応をしている。 橘 瀬那…? 聞いたことあるような…… 頭の中の引き出しを探って思い出そうとする。 と……… 「あの子…誰だ??なんか静かそうな子だな。」 またクラスメイトが声を上げた。 静かそうな子……? その言葉を聞き、頭に浮かんだ人物に鼓動がはやまる。 「………」 まさかと思って確認すると 少しおろおろした様子の 彼女 だった。 .