そして、ハッとした中川さんに また微笑む。 「今度から、中川さんのサポートは俺の仕事になったから。 いつでも頼ってね?」 この言葉は 『担当は俺なんだから、紳じゃなくて俺を頼れ』 って意味だ。 伝わったかどうかは……いや、たぶん伝わってないだろうな。 そんな独り言を心の中で言い捨て、思わず伸ばした手。 拒まれなかったことが素直に嬉しくて 手に触れる、中川さんのサラサラとした髪が心地いい。 ふと目を閉じてうっとりとする姿は、なんだか猫のようにも見えて いつまでも撫でていたくなる。 .