親太郎の病室に行くと、静かに寝息をたてていた。
今日も学校が閉まるまで勉強をしていたから、病院に着いたときには、外はもう真っ暗だった。
ベッドの側に椅子を出して、親太郎の寝顔を眺める。
キリンのような長いまつ毛。
相変わらずキレイな二重のラインに
すらっと通った鼻筋。
ほんっと、男の子のくせにずるいよなぁ。
小さい頃なんて、よく女の子に間違われてたもんね。
面白がったおばさんは、わざとスカートをはかせたりしてさ。
あたしのお気に入りのクマのゴムで髪を結んでみたり。
近所では美人姉妹なんて、みんなから可愛がられてたなぁ。
あの頃が懐かしい。
あたしは、布団から出ていた親太郎の手を、そっと布団の中に入れようと手を伸ばした。
以前より白くなった親太郎の肌。
手首なんてあたしよりも細くなっていて。
ゴツゴツ骨ばった親太郎の手を、あたしは胸元でギュッと握った。


