颯太くんのあとをついていくあたし達。
颯太くんの両親と、親太郎のおばさんも一緒だ。
着いた場所は、小児病棟の学習室だった。
そこには、小さな子供たちがたくさんいた。
それぞれ難病と闘いながら、ここで勉強をしていた。
突然のあたし達の訪問に、目を丸める子供たち。
けれど、その目は好奇心に溢れ、キラキラと輝いていた。
「親太郎……」
颯太くんは、あるものの前で親太郎を振り返った。
親太郎は、颯太くんのそばにしゃがみ込んで耳を近づけた。
「……これ、弾いて」
「え……?」
「ここで…親太郎の歌…聞かせて……?」
颯太くんは震える腕を上げ、あるものを指差した。
それは、茶色いオルガンだった。


