お腹が満たされ、脳が回転し始めた。 証券会社に勤める彼が こんな所で こんな時間に こんなラフな格好で 何を‥ なぜ将ちゃんは電柱の影に‥ 黒い渦に全身を包まれる錯覚に襲われ、詮索する考えを振り払い、喉を潤すワインに手をかけた。 今は楽しく‥ 誰にも完全防備してる事は悟られてはいけない。 おとなしくしていれば危害を加えられる事はないのだから‥ きっと‥ そのはずだから……