年上王子様

お…終わらん…。
始めてから2時間は経ってるけど、
まだ半分しかできてない…。
お母さん、心配してるかな…?
いや、それはないか。
私が襲われるとか全く思ってないしね。
あ、悲しい…。
どーせ、色気ないもんねー。
「どうだー?おっ、半分できてるじゃないか。」
ツッキー先生が私の作業を覗きこんだ。
いいから手伝ってくれ…。
「先生…もう、手が限界です…。」
なんか、右手が麻痺してきて、
感覚がない…。
「んー…じゃあ、明日にまわすか。立川、明日も頼むぞ!」
うぇぇぇ。
明日もこれすんのー?
もう、無理…。
「お疲れさん。帰っていいぞー。」
やっと…帰れる…。
職員室を出ると、廊下は真っ暗だった。
電気つけろ!