プログラミング・デス

「いいね」

 異様なまでの瞳の輝き。これが、オリジナルか。

 あらゆる人種のDNAが混ざり合い、引き起こした遺伝子の発現(はつげん)なのかと目を見開く。

「人間の可能性」──ベリルからはそれが垣間見える。しかし、フォージュリにとって、そんな事はどうでもいい。

 科学者たちに馬鹿にされ続けた屈辱──所詮は偽物──その怒りと憎しみを、目の前の奴にぶつけられれば、それで満足だ。

 施設から逃げて十年。その恨みは、消えるどころか日に日に膨れあがる。もう止められない。

 あいつらが羨(うらや)み、求めた。この美しい化け物を、今すぐ醜く殺してやる。貴重な生命体はお前らの手には届かず、さぞ悔しいだろう。

「死ねよ」

 フォージュリは狂喜の笑みを浮かべ、クレーンの上昇ボタンを押し込んだ。ベリルの首に巻き付いているチェーンが少しずつ上に持ち上げられる。