そろそろ諦めるしかないかとおもいだした時だった。
「お嬢様を離せ変態」
声と共に静の顔を手で押すところが見え、私は肩をぐいっと引かれた。
この声は・・・
「紬・・・!」
顔をあげて見れば呆れた顔をしながらこちらを見ている紬の顔があった。
「紬、こんなところで何をしているんですの?」
嬉しくなった私はニコニコしながら紬に聞く。
まだ帰って来てないと思っていたから。
「・・・・・・・・・」
無言で私を見ていた紬はおもむろに私の頬をつまむと・・・
−ビヨーン
「いひゃひゃひゃひゃひゃッ!!?」
引っ張った。
容赦無く引っ張ってると思うから凄く痛い。
「ひゅ、ひゅむひ!?」
※つ、紬!?
「早く帰って来てくださいね?お茶の時間はアプリコットケーキがよろしいですわ!・・・ておっしゃられましたので本当に早く帰って来て準備をしたのに何をしているのですか?」
「ひ、ひはいまふの!ほへにはふはいわへあ・・・」
※ち、違いますの!これには深い訳が・・・
笑顔だけど黒いところが更に私に恐怖心を煽らせる。
「約束破ったら?」
「ほ、ほうひはへほはいはへんへひはわ」
※も、申し訳ございませんでしたわ


