謝る義理はない、がそれでは礼儀がなってない。





「傷をつけてしまった事は謝りますわ。ですが、貴方があまりにもしつこいのも原因ですわ」




「人に傷つけといて何だよその態度!」




「ですから、傷をつけてしまった事は謝りましたわ。態度は貴方のほうが悪いですわ」




「んだと・・・」





その時視界の端で静が店内に入ってくるのが見えた。



「ああああ、そういう事ですか。上品で気品あるお金持ちのなんっの苦労もしないお嬢様は、庶民の者とは付き合えないって事ですか」




「別にそういう訳では・・・」




「どうせ学校も俺らと違って勉強なんかしないで金だけ払って入学したんだろ。いいですねお嬢様は〜。何の努力もしないで楽できて」




その時だった。





−ドンガッシャーン




「え・・・・・・!?」




「・・・ふざっけんな。お前がこいつの何を知ってんだ!」





ギュッと拳を握ったとき(勿論殴るためではございませんわ)、横から静が相手の方を力一杯殴り飛ばした。


それに私はまさかの事に目を見張った。

何より、静が怒鳴っている・・・。





「何の努力もしない?んなわけないだろ!コイツは、人一倍努力して・・・」




「静、もういいですわ・・・」




テーブルに突っ込んだ男に向かって怒鳴っていた静に手をだし一歩前へと出た。