「もぉ―!智也っ!鈴加を脅さないの」



「なっ!俺は脅してなんか……」



「だったらその顔、やめなさいよ」



「っ……」




蘭の言葉にすぐ、あたしから顔を反らした智也。




「それに、2人はこれから毎日その司先輩に会うことになるだろうし♪」



「「………は?」」




ハモって蘭を見るあたしと智也。



「だって、これから毎日、鈴加たちとお昼一緒に食べる約束したし。夏樹先輩と♪」




夏樹先輩って……あの昨日、司先輩と一緒にいた先輩か。



……って!



「今なんてっ!!」



「だから、夏樹先輩と約束しちゃった♪」



しちゃった♪じゃないわよっ!!




「ってか、昨日から夏樹先輩と付き合い始めたんだよね。あたし」



………は?



「「……はああああ!!?」」




智也とあたしの声が、うるさいくらいに、朝の教室に響いた。