不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~



そして司先輩の背中をジッと見つめているあたし。



……ん?




そう言えば……今、司先輩……



「っ!!」




半分無意識のままにしてしまった返事……



何あたし、放課後会う約束しちゃってんのよっ!!



あたしのバカ―っ!!



心の中で叫んだ声はもちろん誰にも聞かれてなく、1人でガクッと落ち込むしかなかった……



――――――――……



「鈴加―。帰ろ―」



放課後になり、カバンを肩に掛けて蘭が近寄ってきた。




「えっ……蘭?今日の部活は?」



毎日急いでバスケ部に行くはずなのに。




「あっ、今日は休もうかと思って……」



「えっ、なんで?……あっ」



きっとあたしが今日の朝に、振られたって言ったからだよね?



だから気を使ってくれたんだ……



「あたしなら大丈夫だよ。」



「でも……「おい!蘭、部活行くぞ」




同じ体育館で、バレーをしている智也が蘭を呼ぶ。



「あっ、智也……。あたし今日は部活休もうかと……」