溢れてきそうなものをグッと飲み込むように、手をギュッと握る。
「とにかく用事ったら用事なんですっ!」
「まぁまぁ、強がんなって♪」
っ~~
「先輩だって、あの先輩と約束してたじゃないですかっ!?」
「あの先輩……?」
「そうですよ!その先輩と遊べばいいじゃないですか!あたしは別に先輩となんか……」
「ちょっと待った」
必死にしゃべっていたあたしを止めた。
「さっきから先輩、先輩って……。意味がわからないんだけど……」
「だから先輩は先輩で……」
「そういう意味じゃなくて、俺のことは司って呼んでよ」
……はあ?
意味が分からない。
「だから司ってよんで。俺、3Cの安西司っていうの。だから司って呼んで」
そ、そっか。
確かに……
先輩、先輩って呼んでたら誰がどの先輩かわかんないよね……
「じゃあ安西先……「司」
「っ……」


