「でもさ……ここで泣くのはもう禁止な?」


「えっ……」




なんで……?


言葉にならないセリフ。



「これからは、俺のところに来て泣いて?俺の目の届かないところで泣くなよ……」


「っ……」


「寂しいのは鈴加だけじゃない。……俺だって、出来ればもっと鈴加とこの学校に居たかった」


「……司先輩」


「この部屋で、鈴加と一緒に居たかった……」



震えてるような声。



「でもそれは出来ねぇから。だからせめて、約束して」




あたしを少し離し、ジッと見つめてくる。



「1人で泣かないで。俺の居ないところで、1人で悲しまないで……」


「っ……」



「俺はこれからもずっと鈴加だけを好きだから。だから頼るなら俺にして?」



ねぇ……司先輩……


ツラくて涙が出る恋も……



たった一言で一喜一憂する恋も……



教えてくれたのは……あなたでした。



あたしはあなただけを想ってるよ……