でも、なんかこういう奴は得意じゃないんだよな。



こう、人当たりのいいヤツっていうの……?



「なぁ、さっき言ってた弁当って……?」



「あぁ、鈴加があたしたちの分まで作ってきてくれるんですよ」



『この子、料理だけは上手いから』と言って自分のことのように嬉しそうに城田が笑った。




「なっ!料理だけなんて失礼なっ!」




隣で頬を膨らませて怒ってみせる鈴加。




やっぱりおもしろい……



チラッと鈴加に目を向けると、バッチリと目があった。




……のに、すぐに反らされてしまった。



しかもあからさまに。




そんなあからさまに反らさなくても……



「ねぇねぇ。あそこヤバくない!?」



「うんうん!あんな完璧にみんな揃うなんてねぇ~」




イヤでも聞こえてくる会話。