あの時……軽い女遊びをしていた時……反省したのに。
どうしても、嫉妬というものは無くならなかった。
「あの……つ、司先輩っ」
「……んっ?」
「み、見すぎですっ!///」
「へっ///」
いつの間にか、チラ見ではなく、ガン見していた俺。
恥ずっ……
「わ、悪い……」
「いえ……」
すぐに、鈴加から視線を反らした。
ってかここに連れてきた目的があったんだ。
まさかの忘れてデートに出かけるという失態。
でも、どうしても渡したいから……
「ちょっと俺、部屋に行ってくる……」
それだけ言って立ち上がった瞬間。
――ガチャ
ドアノブの音がして、ゆっくりとドアが開いた。
「っ………」
毛皮のコートに身を包み、しっかり化粧をした顔が、俺らを見る