「あぁ゙―っ!もうっ!!」



髪をグシャグシャに掻いて、鈴加を見ると体をビクつかせ、俺を見る。



「今週、暇?」


「えっ!?」


「暇ならデート行くぞっ!!」


「ふえっ!?」



涙なんて引っ込んだみたいで、大きな目をさらに大きくして俺を見つめる。



「イヤ……か?」




さっきの強引さをどこへやら。


少し心配になりながら、そう尋ねた。




「い、イヤなんてそんな!行きますっ!絶対っ!!」



勢いよく返事をしてきた鈴加に、少し驚いた。



でも、それ以上に嬉しい気持ちでいっぱいだった。




「じゃあ、土曜日、駅に集合な?」



「はいっ!」



初デートへのお誘い、無事成功……だよな?