「はぁ―……はぁ―……」 なにこのドキドキはっ……!? きっと名前なんて呼ばれたからだよっ!! そう!そうに決まってるっ!! ……ってか。 あの先輩の名前すら知らないしっ!! でも笑ったあの優しい顔は、孝太にちょっと似てたなぁ―… ……っ。 そっか……あたし、振られたんだった…… 何また思い出してんの…… 「っ………」 涙が溢れそうな目を必死に押さえて、教室にカバンを取りに帰った…… 孝太……あたし、寂しいよ……