「あの……先輩、今あたしのこと鈴加って……」



「はあ?お前の名前鈴加だろ?」



「イヤ……そうじゃなくて……」



「なんだよ…」



「い、いえ。何でもありません」



突然、鈴加って呼び捨てにするんだもん……




「ふっ、変な奴」



「っっ///」



柔らかく微笑む先輩。



「ん?次は赤くなった」



なんて言って、楽しそうに笑う先輩に、ドキドキの限界が達したあたしは……



「あ、あたし帰りますっ!!」



「えっ、おいっ!」



引き止める先輩を無視して、図書室から出た。




イヤ……逃げた……