「んあっ……先輩っ」



「まだ……もっと口開けて……」



さっきから続いている深いキス。



付き合って2週間、先輩がこんな風にキスを求めてくることが多くなってきた。



優しい触れるようなキスから、深く求めるようなキス。



正直、こんな深いキスをされるのは孝太のときで慣れていた。




だから、別に驚きはしなかったけど、やっぱり好きな人にされると頬が熱くなる。



「何考えてんの……?」


「え……っ」


「俺のことだけ考えて……」



――ドキッ



付き合って初めて気づいたこと。




司先輩って甘々だ。




言うことがストレート過ぎて、聞いてるこっちが恥ずかしくなる。



でも素直に気持ちを伝えてくれる司先輩。



そんな先輩が好き、大好き……



そう思っているのに……なんで?



なんでいつもキスの後にそんな悲しそうな不安な目をあたしに向けるの……?