軽い女だと思ったかな……



あれだけ孝太のことで泣いてたのに、こんなすぐに司先輩に気持ちがいくなんて……



でも、あたしは本当に……




「じゃあ……俺の彼女になってくれんの?」



……彼女



「っ―……はい。あの、だから……」



だから先輩……



「もっとギュッって、抱きしめてください……///」


「……っ―」



――ギュッ



「そんなお願いなら、いくらでも聞いてやるよ」





好き……



大好き。司先輩……



「なぁ……」



まだギュッと抱きしめている先輩が、小さく囁いた。



「はい?」



「俺のお願いも聞いてくれる?」




「えっ」



司先輩のお願い……?




「キス……してもいいか?」



「っ///」



ジッと瞳をあたしに向けてくる司先輩。



確信犯じゃないかと思うくらい、ツボに入ったその顔。




そんな顔、見せられたら……



「いい……ですよ……///?」



少しの恥ずかしさと戸惑いが『?』として、あたしの言葉に表れた。



「んじゃ、遠慮なく」



そう言って、少し意地悪そうに微笑んだ先輩に、唇を優しく包まれた……