ブーブーブーブー。 あ、電話。 着いた? 「はい。」 「おぉ、着いたよ。門のとこにいる。」 電話を切って、校門に向かう。 門の前には親父の車が停まっていた。 俺が来たのに気付いたのか、親父が車から降りてきた。 「大丈夫なのか?今。」 「うん。俺が出んのまだまだだもん。」 「そっか。」 「乃亜は?」 「乃亜ちゃん、はい。」 「にぃにー!!」 親父がドアを開けて降りてきた乃亜が、俺の足に抱きついてきた。