ある日モテ期がやってきた!!~愛されすぎてどうしよう~



「3人って、いつもこんな感じなの?」

「うん」

「……疲れない?」

「そりゃあ、疲れるよ。 二人とも独特で、二人とも馬鹿だから」

「あはは、なんとなくわかるかも」


そんなことを話しながら笑い、学校近くにあるコンビニへと向かう。

外はうっすら暗くなり、歩いてる生徒はもうほとんど居ない。

コンビニに入った私たちは、最初に飲み物コーナーへと向かい、それからお菓子やパンをカゴに入れた。


「僕が出すよ」

「え? でも……」

「いいよ、平気。 て言うか、あとからあの二人に請求しとくから」

「……ありがとう」


勉強のお礼をするはずが、逆に村雨くんに奢ってもらっちゃった。

それに、村雨くんにはいつも色々と話を聞いてもらってるのに、私は何もしてあげられない。


「……ほんと、ごめんね」


胸の苦しさを感じながら声をかけると、村雨くんは「いいよ」と、微笑んでいた。




コンビニを出て、学校へと戻る。


「少し話そうか」


そう言った村雨くんは、暗室とは別の方へと歩いていく。

向かった場所は、中庭。
外はさっきよりも一層暗くなり、人の気配もない。


「……僕はね、迷惑だなんて思ってないよ。
だから、結城さんが謝る必要はない」


村雨くんの手が、私の手に触れる。