ある日モテ期がやってきた!!~愛されすぎてどうしよう~



それって、犬太郎と実際に会うってことだよね……?

メールだけじゃなくて、現実に……。


【 ちょっと会ってみたくなった。
でもそれってやっぱりマズいかな? 】


……私たちはただのメル友だから色々話せる。
実際に会ってしまったら、もう今まで通りには出来なくなってしまう……。


【 私、現実は全然違うよ?
それに、会わない方がいいって言ってたじゃん(笑) 】


犬太郎の言葉は、ただの冗談。 冗談であって欲しかった。


【 俺も全然違うけど、ユウになら見せてもいいかなぁって思った。
確かに会うつもりはなかったよ。 だけど会いたくなった。
でも、ユウがイヤなら会わなくてもいいんだ。 会った後ギクシャクしちゃったら元も子もないし。 】


犬太郎はそう言って、更に言葉を続けている。


【 真面目な話なんだけど、ユウのことすげー好き。
だからネットだけの関係で終わらせたくない。 】


犬太郎が、私のことを……。


【 学園祭2日目、夕方5時に屋上の入り口前で待ってる。
ユウが俺と会う気がないならそれでいい。 俺は今のままでも楽しいから、無理はさせたくないんだ。
だけど、俺は待つよ。 】


……どうしよう。

犬太郎とのメールは楽しいしけど、でも実際会うのは、正直怖い。

犬太郎との関係が壊れてしまう。 幻滅されてしまう。
もう楽しく話が出来なくなってしまう。

全てが、怖い……。


結局私は犬太郎に返事が出来なくて、そのままその日が終わった。