ある日モテ期がやってきた!!~愛されすぎてどうしよう~



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それからの数日間、私と青山は「彼氏と彼女」を見事に演じ、一緒にご飯を食べたり一緒に帰ったりすることで、全員がそれを信じたようだった。

その間も犬飼くんとのメールは続き、夜には時々電話もかかってきた。

敬語は使わなくなり、犬飼くんとも普通に話すことが出来るようになってきたから、ちょっとだけ嬉しい。

学校では全然話さないけど、メールと電話で話すのは本当に楽しかった。


一応連絡先を知ってる村雨くんだけど、携帯でのやり取りは何もない。
学校では会うたびに私を心配してくれて、「もう大丈夫だよ」って笑うと村雨くんも笑う。
それの繰り返しだった。


そして犬太郎と私は、前と変わらないやり取りを続けていた。
お互いのブログを見て、メールして、学校のことも時々話す。

誰よりも多いメールのやり取りの中で、犬太郎は時々こう言うようになった。


【 ユウに会いたいかも(笑) 】


……それは、本音?
それとも、「(笑)」がついてるから、ただの冗談?

会いたい気持ちを隠す為に「(笑)」をつけてるのか、いつも通りのただの冗談なのか、私にはわからなかった。


聞ける勇気があれば聞いてるんだろうけど……私にはその勇気がない。

そして、いよいよ明日が学園祭の本番!! という時だった。




【 俺と会ってみたい? 】


犬太郎のメールに、心臓がドキンと胸が鳴る。